横断歩道

　「ねぇしろくまさん聞いて。今朝こんなことがあったの」とパートさん。
　今朝、バス停に向かう途中、道路を渡ろうと思って横断歩道の前で待ってたら

　いつも一緒のバスに乗る女の人が、私の後ろを通り過ぎて行ったの。

　でね、車の流れが途切れたから同時に横断歩道を渡って

　バス停についたら、その人が私の前に立ってるのよ

　（ウサギと猫は「フリー素材の人物イラスト屋さん」よりお借りしました）
　「ねぇ、これって絶対おかしいわよね！」
　「あの・・・すみません、おかしいですか？」
　「おかしいわよぅ、その人ね、いつも、横断歩道のないところで道路を渡るの。私いっつもそれが気になって仕方なくて仕方なくて」
　そうかぁ。
　私も、横断歩道なんて道路の飾りぐらいにしか考えてなかったんだけどなぁ（汗。自動車学校に通って初めて「横断歩道の前では徐行し、歩行者が待っている場合は一時停止して譲りましょう」というルールを知ったぐらいです。さすがに歩行者信号のあるような大きい道路では待ちますけれども、私もその人同様、立ち止まってる暇があったら一歩でも先に進んでおきたいなぁ。
　「え？　でも、子供には横断歩道を渡りなさいって教えるでしょ？」
　「・・・はい。そりゃまぁそうなんですけれども」
　「そうでしょ！　でね、何が頭にくるって、今日はバスの座席がひとつしか空いてなかったの！　なのにその人がそこに座っちゃうのよ！　でも、そこは本当は私の座る席じゃない？　そう思ったら、もーう怒れて怒れて」
　・・・・・・。多分、その人は、そんなことを毛の先ほども考えてないと思いますよ？
　ルールやマナーという観点からはパートさんの方が正しいわけで、でも私は間違いなくその女の人と同じことをするだろうわけで、全く悪気も何もないんだけどエライ剣幕で怒られる可能性もあるんだとういことを知ってヒヤリとしました。
　「怒れても蹴たおすぐらいにしてくださいね。刺しちゃったらシャレになりませんから」
　「えぇぇ？バスの座席の取り合いで傷害事件なんておかしいわよ（笑」
　「わかりませんよ、そういうのって何がキッカケになるか、わからないんですから」
　「まぁ、なんかムカつく人なのよね基本的に。あいさつしても返事ないし」
　なるほど、あいさつをするだけでも危険は回避できそうです。心がけます。
　みなさんはドチラ派でしょうか？