お別れ

　来春から大阪へ引越しするため、車を手放すことになります。

• 転居先が駅に近く交通の便が良さそう
• 車がなくても買い物をするところがいくらでもありそう
• 駐車場が高い
• 大阪ルールがなんとなく怖い

　という条件が重なったので、どう考えても車を連れていく訳にはいかなかったんです。できることなら手放したくなんかないんですけどね。
　というのも。彼氏くんとつきあうきっかけになったのが「同じ車に乗ってた」ってことであり。
　告白をされたのも、最初のキスを交わしたのも、彼氏くんの車の中だったし。
　どこに遊びに行くにも、この車と一緒だったし（除く沖縄。
　二人ともこの、小さくて不便で個性的な車にぞっこんラブで、大好きで大好きで仕方なかったし。
　私は一年半、彼氏くんにいたっては１０ヶ月間しか乗ってない有様。二人ともこの車に飽きることなんて考えもしなかったし、廃車になるまで乗り倒すつもりでした。まさかこんなに早く手放すことになるなんて・・・。
　「俺はさ、物を買うってことは『それを使用する権利を買う』ってことだと思ってるの」と彼氏くん。
　「レンタルみたいな感じかな。使うときだけ所有して、いらなくなったらヤフオクにでも流してさ」
　「この車に関してもそうだよ。１０ヶ月の間この車に乗って、彼女が出来てあちこち遊びに行ってすっごい楽しい思い出をいっぱい作って」
　「でも、もう使わなくなったから、返すんだよ」
　中古車屋さんによると、すでに次のオーナーも決まっているそうです（そのため良い条件を提示されたので、急遽手放すことになった。
　「無事故無違反で次の人に渡すことが出来たんだから、良かったよ」
　「そうだね。次の人もたくさん乗ってくれると良いね」
　良かったとは頭ではわかってるんですけど、中古車屋さんの庭先に置かれた彼氏くんの車を置いて立ち去るときに、やっぱり泣けてきました。
　（´・ω・`）多分もう二度と会うことはないだろうけど、同じ空の下、どこかで楽しく走り回ってるといいなと思います。
　・・・このあと自分の車も手放すのに。大丈夫かしら（苦笑。