うちの親

 年末年始ネタ。
 私の勤めている会社は、寒くなってくると仕事がどんどん忙しくなってくるという不思議な性質を持っているのですが、なぜかそんな季節を狙ってうちの親は電話をかけてきやがりまして(しかも家の電話に)。当然のように私は残業三昧な生活にいそしんでいる訳ですから家にかかってきた電話に出られる訳もなく、結果、留守電のメッセージに「おねえちゃん、また留守なの? いつもいつも遅くまで出歩いて・・・夜遊びもほどほどにしなさい」というお叱りの言葉が入っている訳です。夜遊びじゃないよorz
 帰宅してそのメッセージを聞いた私は、若干げんなりしながら母に電話をかけ、仕事が忙しいんだよ毎日遊び歩いている訳じゃないんだよと説明します。「あ、そうなの?」と、理解してくれたのかどうか怪しいテンションで返事をした母は、次の年にまた同じメッセージを留守電に吹き込んできます。毎年毎年その繰り返し。ボケるにはまだ早いので、てっきりネタでやっているものと解釈して適当に流していました。
 ところが。最近私の同僚のお母さんとうちの母が話をする機会がありまして。同僚のお母さんは日々続く残業にかなりご立腹の様子で、うちの母にも激しく同意を求めてきたそうです。
 「あんたの会社、かなり仕事が忙しいみたいね」と今頃気づいたように言ってきたので、そこで初めて「今までの恒例の留守電メッセージはネタじゃなかったんだ!?」ということを知りました。じゃあ一体何だったんだ。ボケだったのか。
 このことは、地味に私の心に暗い影を落としておりまして(大げさ) この年末にも「あんたいい加減に仕事辞めたらどうなの」「あんなに残業ばっかりさせられて」なんてぶちぶち始まったので「そんなこと言っても・・・そもそもお母さん、私が仕事忙しいって言っても全然理解してくれなかったじゃない。私の言うことなんて全然信用してくれないんだ!」と、よく考えてみれば関係のないところでなじってみました。たまには良いでしょ、たまには。
 そうしたら。一瞬言葉に詰まった母でしたがすぐに口を開き、「そんな、信じられないぐらい残業をさせる会社の方がおかしいのよ! あんたの会社の人に言いなさい、あんたんとこの会社は残業が多すぎて親も仕事だって信じてくれませんでしたって言いなさい。おかしいのはあんたの会社よ!」
 言うだけ言って「ふん」とふんぞりかえってました。母を責めてみようと思ったのに鮮やかに責め返されました。梵天丸もかくありたいと思いました。うちの母強し。