彼氏くんvsうちの母

 いや、別に対決してた訳じゃないですけどね(汗。

  • 年が離れすぎ(11歳差
  • しかも、男が年上ならともかく女の方が年上だなんて!
  • 前のカレだって、6歳離れた年下男子で、結婚するとか言って結局別れたじゃない。若い男の子なんて将来のことを考えられないのよ

 という、まぁ至極当然な理由で交際を反対されてまして。ちょっと前に元カレとダメになったこともあり、母親としては地元で相手を見つけ、出来れば近所で所帯を持ってもらいたいという考えがあって。実際に見合い相手(私より1歳下って言ってた)まで準備してたりなんかして。
 そんなところに「紹介したい人がいるから今度つれて行く」っていう話をしたもんだから、そりゃもう烈火のごとく怒られて。「会うだけ時間のムダだから連れて来ないで! つきあうならお母さんのことは無視して結婚でもなんでも勝手にすればいいじゃない!」と断固拒絶されたのでした。昨年の夏の話*1
 そこで、彼氏くんが編み出した秘策が「お母さんにお手紙攻撃」 文章力は高いのですが、なにぶんイマドキのメール世代の男の子なので、字が上手いなんて到底言えないレベルなんですけれど、そこをおして、慣れない手書きの文字で出来るだけ丁寧に書いた手紙と履歴書一通を送ったのが昨年10月*2
 「履歴書を捨てられたり、そのまま返送されてきたりしたらどうしよう・・・」という私の杞憂をヨソに、じきに母からたいそう丁寧な返事が届きまして。「早速お礼の手紙を書かないと!」って彼氏くんが二通目出しまして。それに対して母から一通目よりちょっとくだけた内容の返事が届きました。文末には「もう、お手紙は結構ですから」
 それでも負けずに彼氏くんは三通目を投入。「毎月一通、二人の近況とかを書いて送ることにするよ」と彼氏くん。正月に帰省する折には「一方的に手紙送ってすみませんって言っておいてね」「返事はいりませんからって」と、くれぐれもと伝言されました。
 この地道なる手紙攻勢がなかなかに功を奏しておりました。秋に帰省した折には「履歴書の写真を見たけど。なんだか、お父さんに雰囲気が似てる子ね」なんて言ったりなんかして。年末なんかはもう、母と二人でスーパーの食品売り場を歩いてるときに「そういえば、二人で鍋をしたんだって?」「手紙に書いてあったわよ?『鍋の素*3があるなんて、しろくまさんが教えてくれるまで知りませんでした』って」なんて言われるぐらい。
 もう、お母さんてば。けっこう手紙読み込んでるんじゃないの?
 とにかく「あんたの彼氏はマメだねぇ」って何度も言われました。これは好印象! これはもらった! 来月ぐらいにはあいさつに連れてきても良いんじゃない???
 っていうタイミングだったのに。
 突然の転職騒ぎですよっ!!!
 「これはちょっと、難しいかもしれんね」「ここまでじっくり時間をかけて態度を軟化させてきたのに。いきなり『一緒に大阪に行きます』はないよね」なんて言いながら、新年一通目の手紙を二人で書きました。転職するいきさつだとか決意だとか、とにかく本気だということをアピールアピール精一杯にアピール。
 っていうか。今回は私も参加したんですけれど、手書きで手紙を書くって意外と大変ですね。字はよれるし失敗したら便箋一枚書き直しだし。パソコンで書いた下書きはわりと簡単だったのに清書にえらい時間をとられました。こんなのを毎月やってる彼氏くんはすごいと素直に感動した。
 で、手紙を送って、二、三日待って、手紙が届いた頃をみはからって母に電話で約束を取り付けたのが先週の金曜日ですよ。もうね、母も放心状態。会うの会わないのでまたゴネられたらどうしよう・・・と心配だったんですけど。
 「手紙届いた?」
 「昨日の午後に届いてたよ」
 「読んでくれた?」
 「うん、びっくりして腰が抜けるかと思った」
 「んでね、彼と一緒に話をしに行きたいんだけど」
 「あ、そう」
 「日曜日の午前中に行くから」
 「わかった。気をつけてね」
 あっという間に電話終了。あっけなさすぎて拍子抜けしました。
 そんな感じで日曜日に彼氏を親に紹介してきたんですけれども。なんかもうびっくりするぐらい母が受け入れ態勢で、そりゃもうただただびっくり。彼氏くんもこっそり「いいお母さんじゃない」って驚いてました。彼氏くんの想像の中では頑固ばあちゃんみたいなイメージがあったようです、年が36も違うからね(苦笑。
 んで。市内でも一番ぐらいに高級な和食屋さん*4でお昼をご馳走になって、そのまま母の運転で父のお墓参りをして彼氏くんを紹介して、「ついでに」っていう流れで私の生まれ育った山村の小さな集落を車で一回りしてきました。うわぁ、超☆接待モードじゃないですか!
 「引越し先の家具とかはどうするの?」と母。
 「それはまぁ・・・今の部屋から使えるものは持ってったりとか(私)」
 「あとは向うで買い足したりするつもりです(彼)」
 「そんな古いものを持っていくようなことをしなくても・・・もしアレなら、新生活の家具なんかはこちらで用意させてください(母)」
 それって!
 それって嫁入り道具! みたいなコトですか!!!
 って、後で二人で大騒ぎしました。そっかーそっかー結婚するってそういうことか。まぁ嫁入り道具の用意って言ったら結納とセットじゃないかなって思うんですけれども*5、なんかな、そういう一人前の扱いをしてもらえたことがとっても嬉しかったというお話です。
 さきほど、弟と電話でちらっと話をしたんですけれど、ヤツもやっぱり「手紙が大きかったみたいだね」と言ってました。デジタルの時代だからこそアナログ。困ったときにはこの手を使ってみては?

*1:http://d.hatena.ne.jp/shirokuma_x/20060811/p1

*2:http://d.hatena.ne.jp/shirokuma_x/20061011/1160606238

*3:そのまま鍋に注いぐだけのダシがレトルトパウチされてるヤツ。鳥塩鍋みたいなものをやった。美味しかった。

*4:弟のヨメちゃんのご両親が遊びに来たときに食事をしたとこ。

*5:カップルは結納とかいう話が全く出ないので「道具の準備なんてしませんよ」って母も息巻いてました。