容疑者Xの献身

shirokuma_x2009-12-29

 これは原作本を発売当時に購入しました。ハードカバーを購入するなんて清水の舞台からです。他のガリレオシリーズの本は読んだことなかったので、映画化の話が出るまではシリーズだと気づきませんでした。再読して「あ、湯川先生だったのか!?」みたいな。
 原作はすごく面白かったので今でも本棚キープされていますが、ドラマ版では
 ・原作にはない女刑事(柴咲コウ)が追加されている
 ・突如、公式を書き出すというパフォーマンスが追加されている(あれって正直、意味ないと思うんですよ
 なんていう、月9ドラマ向けアレンジが盛り込まれていますので(まぁそれはそれで楽しく観ていたんですけれど)、映画もチャラい作りになってるんじゃないかなぁとあまり期待していませんでした。
 そもそもライバル役の石神は、原作では「ダルマの石神」と呼ばれ、ずんぐりむっくりの体型で柔道部の顧問、ややはげてウダツのあがらない中年男性だったんですが(確か)、映画では堤真一ですからね。ネタバレ入りますが、それでこその「おまえは若いな、相変わらず」の言葉が活きる訳ですから。それはもう「がっかりだ」の一言につきる感じでした。
 そんなわけで「お金を払ってまで観る気はない」ながらも「テレビでやるなら絶対観る!」というスタンスで楽しみにしておりましたテレビ版。意外と良かったです、チャラチャラしてなくて。堤真一もミスキャスト(個人的意見)ながら、最高の演技だったと思いました。「人が死ぬ死なない以外の話」で泣かせる映画は好きです(まぁ殺人事件起こってるけども。
 犯人もトリックもわかった状態で観たんですが、ネタバレ状態で観るのも楽しかったです。わかっているからこそ、容疑者Xの献身ぶりが伝わってくる。原作モノは「原作と映像化のどちらを先にみるべきか」という問題があるのですが、東野作品は基本的に「先に原作を読んで、裏を知った上で映像を観る」が良いように思います。白夜行はとくにそうだった(そういう作りになっていた)。なのに先にドラマ観ちゃったんだよなぁ・・・再放送してくれないかしら。
 福山はやっぱ格好良かったです♪ あと何かが起こったときは素直に警察さんに相談した方が良いと思いました。